2008/12/29

牝馬と女子

始まりはくしゃみ。あれれと鼻水。ティッシュが激減しだすころには咳咳咳。節々がだる~。あぁやっぱり。悪い予感は一気に悪寒。常日頃の無養生がたたり先々週はすっかり大風邪。久方ぶりの高熱で寝込む始末。仕事がかなりテンパッて、年が越せるかの緊張感ある営業戦の渦中だっただけに、すっかり気落ち。やむなくこれまた久方ぶりに布団に包まりっぱなし。お陰でスカパー三昧とはいえ、寝ても覚めても気も頭も体も鉛。そんな不快をスカッと晴らしてくれたのが牝馬と女子『夢翔る馬ドリーマー』。久方ぶりに涙、感動、涙、感動で、うるうるほろほろたじたじだった。2005年公開の原題は「DOREAMER」、実話との事だ。やっぱり「動物と子供にはかなわない」これ真実ネ。それにしても馬は美しい。馬体の艶。華奢な足の筋と腱。湯気上がる汗。馬蹄の旋律。駆ける雄姿。そのエレガントな躍動美にうなったのが『シービスケット』。こちらも実話だ。馬に夢を託す、生産者、馬主、騎手、獣医、かかわる家族たち。特殊な仕事ではあるが、普遍的な「生きる」をあらためて教わり、弱り目に祟り目の病床で鞭を入れられた。時、人類未体験の新世界大恐慌の序章期。正にお正月に観るには希望が沸く映画かもですよー。ついでに思い出した『モンタナの風に抱かれて』も揃えて、優美に夢翔る牝馬と女子3部作。迷える時代に、さ迷う人に、ぜひご賞味あれです♪ 但し、生涯思春期のポジティブがうざいとひねくれるハッピーエンドがお嫌いな、単純な事さえ小難しく不幸に描くかったるい単館系映画ファンには不向きでしょうがネ。来る2009年は、100年続いた世界の政治・経済が根底から塗り替えられる革命的創成期元年となりそうだからなおの事ですが(詳しくは31日にUP予)もう目先のストリートな旬を追いかける時代は終焉よ。100年、1000年、先まで途絶えることなく受け継がれる壮大な未来のファンタジーが語られ、描かれ、創られる節目~。等身大がリアル&ストリートがクール!なんて時代遅れを言いなさんな。カッコいいクール好きの皆々様々~!すっかり取り残されちゃいますよーーーダ。 時代の節目はいつも遠大な夢が語られ血が流れるんだから。ファンタジーを生きるアーティストの出番なんすよー。ちまちまこちょこちょゆるいが好きなんてネボケを言ってるやってる場合じゃないんスー。

"DREAMER" "THE HORSE WHISPERER" "SEABISCUIT" 戻る時間も帰る場所もなく人生は未知の未来に行きつくのみ。人生は幾つになってもいつの時代も永遠に夢中にしかないのだから。忘れたものを呼び覚ますお奨めの美しい馬3部作。

生きる事が賭けの連続。毎日が大博打のサバイブ人生53年。いつかJRAのCMみたく蒼井葵ような手垢にまみれた60年代も70年代も80年代も知らない天真爛漫無垢世代に、るんるんギャロップしながら優駿牝馬「オークス」を案内されて人生初競馬を楽しみたいものですわー。

夢翔る馬ドリーマー 2005年 DREAMER
家族で理屈ぬきに楽しめる夢のありか。子供に動物に大人が教わるいい教材。

シービスケット 2003年 SEABISCUIT
美しい疾走シーンは必見!どうやって撮ったのだろうか?鳥肌もんです!

モンタナの風に抱かれて 1998年 THE HORSE WHISPERER
原題の"ウィスパラー"がすべてを語る美しいモンタナと泥まみれのレンジローバーにかぶる計算された台詞の数々。この揶揄、比喩、落ちが見えない野暮天には、やはりひねくれ単館映画を見てもらうしかなしか。万人受けする宮崎あおいの純心さとは真逆に、後の、さ迷う大人の乙女「ロスト・イン・トランスレーション」2003、グラマー炸裂の熟れた女「マッチポイント」2005、に育つ直前のスカーレット・ヨハンソン(当時14才)は必見!都会の思春期のこましゃくれた天邪鬼には適役の80'sガールズね。

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