2008/08/08

2008年8月7日

東京に都落ちして5年。我が心のホームタウンでは今宵8月7日は七夕だ。子供を亡くしてから我が人生で一番苦しんだ不遇の不本意な10年。未だ心も身辺も、その長きトンネルを脱し切れてはいないが、遠くにかすかに灯りが見え始めた2008年8月7日。オリンピック史上最大規模の888北京五輪の前夜。24節では「残暑お見舞い」の始まりだ。

8/6 暑い。それにしても暑い。昨夜は新宿で用を済ませてから恵比寿駅前にある「」という指定の居酒屋へに向かった。6時半集合だったが30分の遅れ。焦りながら店を探すも見つけられず退社時にごった返す喧騒の中、湯気上がる蒸し風呂のような駅前を東口から西口へと2周もしてしまった。半袖から露出した土方焼け(犬の散歩焼け)の両腕は全ての汗腺から均質に汗が吹き出るサウナのような熱帯夜。この夜の集まりは10日(日)に迫った後楽園でおこなわれる記念試合を目前にして、スローな腰を上げてもらった「女子プロレス再生プロジェクト」のコア関係者との意思統一、確認の会席だ。世間は何処も同様で人ふたり集まれば政治。総論賛成!各論反対!思惑が利害が微妙に違う関係者を束ねなければ事は進まない。堺屋太一氏からの特命を受けたとはいえ、企ての張本人としては気も足も重い。そのせいか暑さのせいか到着も遅れてしまった。そんな重熱い話に熱波にうだり帰宅。部屋のドアを開けると冷蔵庫のドアを開けたときのような見える冷気に気張りもひんやり孤軍奮闘が癒される。玄関から真正面に抜ける窓の先には明治神宮の森越しに綿雲がぽつりぽつりと浮かぶ満天の夜空。絵に書いたような真夏の夜。タロ(愛犬)は涼しい部屋で平和な吐息をささやかせている。暑中見舞いの最後の夜。明日からは残暑見舞い。立秋だ。あぁ~リブ大人のナイトプールに飛び込みたぁ~い♪

例年、夜明けを告げるは眼前の神宮の森から轟く蝉の大合奏。今年は深夜3時でも蝉は鳴きやまない。だって30度近いんだから。我が家の窓辺には渋谷NHK(左)も浮かぶ明治神宮の森と真夏の夜空の半月(右)。

8/7 今日も二日続けて恵比寿詣で。夕方、恵比寿駅前のホテルで増田明美さんの秘書を務めるご主人、木脇さんとコケシだるまのミーティング。5時からテレ朝の報道ステーションでインサートされる北京から録画収録のため10分も無い貴重な時間での面と向かった確認作業。その後、代官山は並木橋に程近いマガジンハウス特別部隊の秘密基地へ。本当にマンションの一室で表札さえない。IT革命後、もはや広告収入も紙からネットにシフトして久しいが、天下のマガジンハウスもご多分に漏れず、もはやカスタム出版部の売り上げは右肩上がりで社内の稼ぎ頭らしい。その秘密隊の中でも最もマイナーな分野を掘り起こしている名プロデューサーN女史との相談雑談。「だるま」の「グレインサック」の「女史プロレス」のプレスに寄ったのだが、むしゃぶりつきたくなる珠玉のお宝ネタで、ほんの1時間のつもりがオフィスを出たのが8時前。すっかり夢中になって倍の時間を頂いてしまった。皆さん「JDA mag」って雑誌 知ってます?って、店頭でもネットでも買えないけれど24万部以上も売れている新雑誌。伝家の「ブルータス」だって公称10万部。その本は自衛隊を退役された方たちが立ち上げた互助会のような組織「JDA倶楽部」が現役自衛隊員とOB、そのご家族の方々へ向けて配布している究極のメジャー雑誌なんですわ。購読者はたぶん軽~く100万人以上はいるんではないだろうか。いやぁ~面白い!マガジンハウスに発刊の相談があってからまだ3号しか出されていないけれど、サブタイトルが「自衛隊員のためのライフスタイルマガジン」。誌面はまるで「ターザン」だ。高橋源一郎も興味津々で褒めまくりっていうのがよぉ~くわかる。命を捧げ規律に機密が厳格な世界に身を置く神聖な若き隊員男女に向けたシャバな俗を伝授する「出会い」「デート指南」「結婚」「引越」「インテリア」特集なんて俗な我々には逆に新鮮。只今、4号を企て中との事だ。しかも彼女一人でフリーのHPやブログのようにカンタンに作れるWeb「本」の新規事業BCCKSをプロデュースしながら。ちなみにJDAとは Japan Defense Associates (日本の国防に任ずる仲間)の略称。

入手困難な稀本"JDA mag"(それこそ稀にヤフオクに出品されているみたい)創刊号から3号まで全3冊を頂く。これもマガジンハウスの出版物だ。写真の第2号表紙は現役の女子隊員。プロのカメラマンにかかればモデルだ。本物のカモフラ柄がカッコよすぎ。特集はLOVE LOVE LOVE。ストイックな生活の隊員たちへの恋愛指南。

ざっと思い浮かぶだけでも、今をときめくハリウッドスター達の出世作、話題作には海軍、空軍、陸軍と軍隊物が多い。リチャード・ギア「
愛と青春の旅立ち」1982。文字通りトム・クルーズの出世作「トップガン」1986。ケビン・コスナー「追い詰められて」1987。海軍のエリートリーガル役でトム・クルーズ&デミ・ムーア「ア・フュー・グットメン」1992。エリート潜水艦副艦長役でデンゼル・ワシントン「クリムゾン・タイド」1995。女性の時代にはメグ・ライアンとデンゼル・ワシントン「戦火の勇気」1996。デミ・ムーア「G.I. ジェーン」1997。トム・ハンクスなんて「フォレスト・ガンプ」1994。「プライベート・ライアン」1998。で2度も受賞している。アシュレー・ジャッド&モーガン・フリーマン「ハイ・クライムズ」2002。なんていっぱいいっぱいだ。そうだハリソン・フォードに、もはやハリウッド一の色男ジョージ・クルーニーも湾岸戦争を題材にした映画に出てたっけ。みんなモテモテでかっこいいのに、我が自衛隊員には「恋愛指南」なんてね。社会はもっと胸を張って国民の命を守る自衛隊員たちに、支えるご家族に、敬意を謝意を払いたいものだ。

帰途、明治通りも千駄ヶ谷3丁目を越したころから、左側の歩道に人だかりが目に付き始めた。みな野次馬のように何かに向かって携帯写真を撮っている。火事か?事件か?と右を見上げるまでもなく、今日は
神宮外苑花火大会を思い出した。隅田川の花火大会と並ぶ東京の2大花火な夜。左に月夜。右に花火。そして、今日は日本映画史上最高額の製作費60臆を投じた「20世紀少年」3部作の第1部完成披露の試写会イベントが六本木ヒルズでおこなわれていた。このイベントだけでも4000万という。大学時代の特別な思い出を共有した唯一の同級生、堤幸彦(52)監督作品だ。彼いわく人生でこんなに大金を使える映画は二度とないだろう。その芸能エンタメ業界では天才漫画家 赤塚不ニ夫(享年72歳)の告別式が。弔辞を捧げたのはタモリさん(62)。もしこのシーンがYou Tubeにあったらぜひ聞いてもらいたい。最後のくだり冷静なタモリさんが言葉を震わせて「私もあなたのたくさんある作品のひとつです」。人生の恩人に謝意を餞た胸打つ名言だ。「これでいいのだ」赤塚不ニ夫。さぁ~今夜は北京開幕

東京の夏の風物詩「神宮外苑花火大会」も当地に住んで5回目。

人生はいつか認められる。報われる。恩返しができる。全てをあるがままに受け入れて、赤塚不ニ夫の遺言。きっと「これでいいのだ」。

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