やっと来たぁー「イブ」。何とも粋な名前だ。スターシップらしく女性の名前。宇宙への「前夜」で宇宙への「初女」航海。カテゴリーキラーの革命児ブランソン氏率いる英・ヴァージン・グループの宇宙旅行事業は「ヴァージン・ギャラクティック」と名称された会社。ついに、そのバージンからマザー・シップ「ホワイトナイト2」が公開された。本当に宇宙旅行は普通な事になるまさにイブ、前夜だ。
僕が中学生ぐらいのころか、南極旅行が旅行代理店から市販された。まだ海外旅行だって高嶺の花、行けるなんて思いもよらない時代。少年にとってはそれまで科学雑誌をむさぼり妄想した探検家が行く極地のイメージだった南極が、町の名士だったお医者さん老夫婦の豪華な旅行になって拍子抜けした覚えがある。たしか定かではないが1000万くらいはしたのではないだろうか。やがて価格はクラウン(トヨタの当時としては最高級車)1台くらいになり、近年では100万を切るお手軽・お気軽な観光地となっている。リオのカーニバルに行くより安いかも。
ヴァージンでの「イブ」の旅はお一人様2100万くらいだそうだ。あっという間に500万くらいに、10年もすれば100万台になっちゃうんだろうなぁ~。大気圏外から眺める母なる地球に月。もう普通に暗黒の大宇宙と水の惑星地球を体感するのだ。歴史はくしくも40年前の映画「2001年宇宙の旅」(1968年)ほどには進まなかったが、ともかくこれで宇宙旅行はお手軽・お気軽な観光地。まぁ~たかだか垂直に600kmぐらいの旅だけどね。
そんなこんなを2年前の過去ブログ「未来との遭遇」に書いたのだが、その主人公たちもいよいよデビューの時が来た。先週末から奔走しているのは上海・建築プロジェクト"20代建築家ユニット"世界デビューと北京・オリンピック"こけしんだるま"世界デビューの企て。すっかり中国ずいたそんな日々に舞い込んだVIRGIN GALACTIC ROLLS OUT MOTHERSHIP 'EVE'。こりゃマジで運良く長生きできれば、僕は原宿から人生最後の引越をして月面のロッジで地球を眺める最晩年をすごしていることになりそうだ。トカラのお月見団子をほうばりながら。せめて、マイ・ファニー・ラスト・ラバー「リブ」と「イブ」でフルムーンの旅に乗船したいものだ。 人生最後のハネムーンに。