過去ブログ「女子プロレス・デビュー」にある通りのいきさつで7月13日、女子プロレスを初体験した。それまでテレビ映像を見て感じていた女子プロレスは八百長が蔓延るもスポーツに見えていた。しかし人生何事、百聞は一見にしかずだ。食べてみなけりゃわからない。53歳にして、それは八百長のあるスポーツとはおよそ別物、脚本と演出のある危険な格闘技を観客も巻き込みながら披露するれっきとした2時間のお芝居であると知り鱗落ちまくりだった。リングというステージでのまさにエンターテイメント。訓練された危ない技を駆使した激しいお芝居。まるでタネがあるのを承知で騙される手品だ。プロマジシャンのショーを見た時の気分なのだ。演技と構成・演出がおもしろいほどに新鮮で心地いいい危険が楽しいインプロビゼーションだったのだ。
マニアックなファンのお兄さんがいつもシャッターチャンスに頭ひとつお邪魔する
ところは新宿歌舞伎町のFACE、尾崎魔弓率いるOZアカデミー女子プロレス『OZ-DOUBLE WIZARD』をリングサイドで観戦。ちょうど目の前の新宿コマ劇場では人気劇団「新感線」の『五右衛門ロック』が公演中だが、OZアカデミーとはまさに劇団。「ナイロン100℃」「ペンギンプルペルパイルズ」「毛皮族」「鹿殺し」「ポツドール」「乞局(こつぼね)」等など演劇界には時代とともに様々なリーダーたちの旗揚げの元、様々なテイストの演劇スタイルがあって、一口に演劇・舞台好きと言ってもかなり細分化された世界。その劇団にはそれぞれフェチなコアファンが付くように、女子プロレスという格闘技を操る演劇・舞台好きにも、各団体(劇団)固有の演劇スタイルに対してのコアなファンが付く格闘演劇の世界だ。女子プロレス界のリモデルを企てるプロジェクトに首を突っ込んで正直なところプロレスにはあまり興味関心がなかったのだが、これから他劇団(団体)を見て回らねばと俄然、好奇心に火がついてしまった研究しがいのある興味深深な世界。そして公演が終わった打ち上げの席は、まさに舞台初日を終えた打ち上げの風景だった。
写真右の白シャツ様が73歳のお誕生日を迎えた堺屋太一氏。
左に尾崎魔弓、奥にアジャコングら、今宵のOZレスラー達が。
OZ尾崎の大ファンで女子プロレス復興の言いだしっぺでもある堺屋太一氏73歳のお誕生会ともかさなったその打ち上げは2重に盛り上がった。もちろん僕は横尾忠則デザインの新潟産のお酒「大吉慶祝」を持参した。会場は偶然にも新潟地酒の「ぼんや」。
舞台(リング)もいよいよ最後の山場。写真右がレフェリー伊東幸子。
そしてこの日、僕の人生を変えたのは伊東幸子という女子プロレスのレフェリーだった。この世にこんなにカッコいい職業があろうとは。僕は女子プロレスファンにはならなかったが、伊東幸子と言うレフェリーにはぞっこん惚れた。舞台(リング)でレフェリーという役の演技がキレまくりにカッコいいのだ。七変化の表情、動きのいい立ち振る舞い、色気のあるアスリートな仕草、絶妙な立ち位置、いや抜群のセンスだ。こりゃやっぱり僕は自覚せざる得ないタイヘンなヘンタイだ。レフェリーファンとはネ。ファンレター送らなきゃ。
【本日の演目】
第1試合 /シングルマッチ/30分1本勝負
輝 優優 VS 武藤裕代
第2試合 /シングルマッチ/30分1本勝負
デビル雅美 VS 宮崎有妃
第3試合 /シングルマッチ/30分1本勝負
AKINO VS KAORU
第4試合 /6人タッグマッチ/30分1本勝負
アジャコング/豊田真奈美/松本浩代 組「輝組」
尾崎魔弓/井上貴子/悲恋 組「尾崎軍団」
第5試合 /タッグチャンピオン決勝戦/無制限1本勝負
カルロス天野/ダイナマイト関西 組
永島千佳代/加藤園子 組
上演およそ2時間、お題はワンドリンク付きでしめて7500円なり。
ちなみにお向かいで公演中の劇団新感線「五右衛門ロック」は12000円。
それも入手困難なチケット。う ぅ ぅ ~ むむむ。。。
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