10年ぐらい前の晩秋。スタッフと露天風呂を掘ったので来ませんか?と後輩建築家のテイ(ITL)さんからお誘いを受けた。その週末、札幌から道南の伊達にあるくだんの温泉宿まで助手席の悦楽。千歳から高速を下りて国道何号線になるのか、近道を走った。もう夜も8時を過ぎれば前も後ろも車など走っていない。満天の夜空からこぼれ落ちる星のシャンデリア。車のハイビームとテールランプだけの世界。アイレベルには見渡す限り夜の帳と町灯りのほのかなグラデーション。ボクは彼女の4マティックの助手席でシートをめいっぱい下げて倒してサンルーフを全開。夜の草原を魔法の絨毯に寝そべって星降る夜空をかっ飛んだ。大気圏外の宇宙から見る星とは距離も視界も明るさも違うだろうが、まるで裸で星のまたたきのシャワーを浴びているようなファンタジア。寒風も風切り音もロードノイズもミュートした星の幸せに溺れた。彼女の笑い声がなければボクは星の世界から戻れなかった。
先日、原宿でも思いのほか流星群見ることができてちょっと感動。そんなわけで思い出した北の夜空。しかし考えてみれば地球が回っているだけで、いつだって見上げれば星空なんだ。月も星も満天にいるんだ。ならばサングラスのように気軽にかけられるスターグラス、つまり昼でも星が見える眼鏡をだれか発明しないものだろうか。世界に誇る日本のガラス技術と眼鏡作りの匠をして。夜空とはまるでちがう昼空の星を眺めてツイートなうとネ。
写真はアフリカ空撮の傑作「Eyes Over Africa」Photographer: Michael Poliza 昼の月
1 件のコメント:
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