毎年6月9日になると僕は永ちゃんを思い出す。失恋の大病がまだまだ完治していない卒業間際の1978年真冬。まだ246と骨董通りの角にガソリンスタンドあったころ。隣の島田洋書店で僕は新しい恋と出逢った。人生の門出に贈られた春のおとづれ。しかし彼女とはその翌月から互いの就職で遠距離恋愛。そしてその夏、僕は不本意な場所で働いていた。思いが届かぬ仕事のもどかしさ、遠く離れた切ない想い、すっかり心の夏バテ。真夏の西日がボディーブローのように効いたダウン寸前の退社前、職場のラジオから聞こえてきたバラード「時間よ止まれ」。あれから31年。永ちゃんが沁みた夏と彼女の誕生日は、アナログなのにブルーレイ。さー、今年のドーム、お伴はいったい誰だろう。
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