1991年公開のヴィム・ヴェンダース監督「夢の果てまで」Until the End of the World が好きだった。主演のウィリアム・ハートにソルヴェイグ・ドマルタンは適役だし、大御所ジャンヌ・モローも出演してるし。前半のイタリア、フランス、ポルトガル、ロシア、中国、そして日本とドタバタチェイスが監督らしからぬハリウッド〜なスピード感で面白く、後半は監督らしくかったるい。スキ派にもキライ派にも意外作。のっけに登場する必見の1966年製 Rover(ローバー) 3 Litre Coupé MkIII に搭載されたハイテクカーナビが主人公クレアに語りかけながらパリへ向かうシーンにU2の曲がかぶりーの。映画の設定が公開当時から数年先の近未来1999年だから見慣れた風景なんだけど、ファッションや駅舎や街頭に未来テックなモノが登場していて見逃せない。各国を横断しながらの世紀末ロードムービーって前半の手がかりは、まるで今の iphone みたい端末での追跡劇。(写真下はパリ市内の公衆テレビ電話をかけるクレア)
東京ロケでは、まだ建築中の丹下建三作 東京都庁舎に黒川記章のカプセルホテルが登場。クレアとからむチョイ役の珍客に竹中直人が登場し、箱根の山荘では特別出演に笠智衆が登場したり、NHKのハイビジョン技術が全面参加と、見どころ満載。さながら近未来版「80日間世界一周」。
さて、設定の1999年はとっくに通り過ぎ、世界は「旧・共産主義」も昨年崩壊した「末期・金融資本主義」も瓦解して新・21世紀が幕開けしたわけだが。東西の冷戦はとうに過去の歴史。人類の残された課題は、地球環境保護と、その永続的保守保存。そして南北格差の是正。ある意味、太陽光エネルギー開発とその技術の恩恵を地球民共産主義化なのか、人類が等しく共有する時代の到来だ。ご承知の通り住宅も太陽光パネルでエネルギーの自己循環が世界の普通になる時代。かつて20世紀最大の産業「自動車」は、ここ10年で、電池車かハイブリット車の排ガスゼロの時代。フェラーリもポルシェも、あのファン・トゥー・ドライブを叶えつつ、もはやガソリンエンジン車からモーターで駆動して300キロを超える車作りの時代だ。まー、その太陽光パネルも、燃料電池も、電気自動車の電池開発も、ご承知の通り、高性能で小型化の実用段階最前線を走るのが、我が日本。メルセデスもフォルクスワーゲンもその後をカーチェイスだ。
で、自動車よりも風を切り走る事がすべての乗り物、バイク、モーターサイクルはどうなっちゃうんだろう?の素朴な疑問に、さすがバイク屋あがりの世界の本田。もう実用車段階に開発は進み、やはりBMWが猛追中。こちらのレースも見逃せない。もはや世界は100%自然循環が当たり前。一切のCO2を排出しない社会に構造変革爆走中だ。「夢の果てまで」に登場する未来チックな警察のバイクが現実の物となりつつある。そうなると、かのハーレーはどんな形に進化するのか?もっか最大の関心事。それにしても倒産したアメリカ、お金も技術も人材もない。あるのは巨額の借金だ。どうするんだろう?グリーンディール政策ってスローガンは正しいしわかるけど。それって全部、MIJなんだから。広大な北米大陸を日本の新幹線が走りそうだしネ。F1もルマンもパリダカも様変わりするだろうなぁ〜。ほんの10年以内には。サーキットの建築だって、太陽光パネルがまるでプラダビルの様なデザインで出来てたり。施設のエネルギーもレース車のエネルギー供給も自己完結。未来はほんと面白い。きっとあっという間に様変わりだよ。オセロゲームのようにネ。
HONDAは出発点のモーターサイクルの分野でも電池、ハイブリッドを独走中だ。2010年からはいよいよ世界市場に登場だ。
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