1968 Jaguar XK-E 4.2 Roadster Series I
Terms of Endearment (1983)
僕は世にいう映画ファンではまったくない。その感覚は、犬に関しても、車に関しても、同様なのだが、なかなかそのツボがーわかっちゃもらえない。犬も何頭か飼ってきたし、車は24台、毎年、新車で乗り続けてきたけれど、世に言う愛犬家でも、車マニアでもないんです。そもそも所有欲が皆無なもので。って言うと、ますます怪訝な目つきで疑われるのですが。自分のファッションなんです。ファッションとは流行。つまり自分のその年のトレンド。だから翌年は違うわけで流行は所有出来ないし、流行は所有しないのですよ。一番イヤなことは決めつけられる事。ある年の自分のファッション(流行)が、フィアット・レガータ100Sの白い4ドアセダンで、その年、たまたま出会った方は、その車を見て「オカダさんはイタリア車がお好きなんですね」と言ってくる。しかし、その翌年の僕の流行は、プジョー 505 V6 だったりで、そこで出会った方には「あぁーオカダさんはフランス車がお好きなんだ」と断定されてしまう。僕はイタ車が好きなわけでも、仏車が好きなわけでもなく、たまたま、その年の自分トレンドに従って、今年はコレって感じたままにチョイスしただけなんで。その年のコーデっす。アクセを選ぶって。この感じがネ〜 わかっちゃもらえない。何年かぶりに会った先輩Kさんから「オカダくん!今季は何乗ってるの?」これが一番うれしいお声がけ。この件、詳しくは古いですが「助手席の悦楽」へGO!
で、本題の映画。中学、高校ぐらいまでは、ロミー・シュナイダーやナタリー・ドロン(ふたりとも偶然アラン・ドロンの元妻)の特集があれば「ロードショー」や「スクリーン」を不定期ながら買ってはいたものの、映画界や出版社の存在はまったく視界になく、ただただ映画は娯楽、見るものだった。そのお気楽な娯楽感で、小学生だった1960年代から、中学、高校、大学の70年代、社会人になった20代の後半までの80年代、30〜40過ぎまでの90年代を経て50歳を過ぎて4年目の2009年、今にいたる。僕は単なる映画好きなんです。ぼんやり寝っころがってのカウチな楽しみ。それがここ5〜6年の仕事の流れで、急に映画関係者などと話す機会が増えて、びっくり。それこそ、専門誌的正統な見立やデーターはないものの、単なる好奇心と年季の分、映画の衣装やパンツ、アクセ、小間物、車、空間、インテリア、建築、ロケーション&セリフと、かなりヘンタイ的情報が勝手に集積・蓄積されていて、それって、かなり特殊だったりって事に気づかされてしまうわけです。それもかなり偏向しているので、マスなテレビや雑誌からは決してお仕事のオファーは来ませんが。
繰り返しますが、僕は車マニアでも映画ファンでもないんですよ。好きが高じて、年式やデザインのディティールやエンジンがどうだの、カタログ、パンフレットがどうしたこうした何てどうでもいい事なので。では、どういう事かの一例を。1980年、僕は25歳。その年、公開されたリチード・ギア主演映画「アメリカンジゴロ」で説明すると、映画のオープニング、マリブの乾いた空気と眩しい光にブロンディーのコール・ミーを浴びながらリチャード・ギアは黒のメルセデス450SLで疾走する。ゆるやかに下るセレブなビーチハウス街の視界の先に開ける海。ドライブシーンの後ろ姿が昼下がりのジゴロらしい。マリブとイケメンのジゴロと450SLのオープンエア。そして、彼の着る、まだタイトなジョルジョ・アルマーニ。これは、1980年当時としてはクール。イケテルわけです。ファッションとして完璧。車がファッションの一部、アクセとして記号化されている。車を使いこなす車上手。この感じ。これを良しとするわけです。こんな、データーが、車に限らず、細かく言えば、鞄、ポールペン、飲み物、グラス等々、もう何でも、その扱いがイケてるかイケてないかで情報が無意識に識別、蓄積されてるってわけです。ちなみに、アルマーニの映画デビュー作。さらに、ここを押さえておくと、あのマイク・フィギスの「ワン・ナイト・スタンド」が100倍楽しめちゃいます。いかに監督が凝ったヘンタイかが。
例を追加すると「麗しのサブリナ」のリメイク版「サブリナ」(1995) で、ハリソン・フォードが自家用ジェットで島に向かうシーン。自家用ですからもちろん機内はカスタマイズされたインテリア。オフホワイトの壁に上品極まりないベージュの皮シート、レカロ製。着席したハリソン・フォードにお抱えスチュワーデス譲が飲み物を勧めるくだり。Q「お飲物は何になさいますか?」A「ペレグリーノ」。そして運ばれてきたペレグリーノのは?微炭酸の気泡が弾けるステューベンのシンプルなグラス。ビンは出てこない。NYのエスタブリッシュメントらしいグラスと扱い。そのスチュワーデスの装いが、カルバンらしき白シャツに明るいクリームがかったベージュのタイトなスカート。皮シートの光沢とマットな生地が合う合う。何て、たかが水一杯のシーンのコンサバティブな完成度。イケてますなんす。
ついでにもう一例、刑事役のジェニファー・ロペツと銀行強盗役のジュージ・クルーニー、共に売れ始めたころの二人の珍しい共演「アウト・オブ・サイト」(1998)。大人の男女がダブルベットをはさみ潔い脱ぎっぷりが爽やかなベットシーンの秀作。ジェニファー・ロペツのエボニーな肌に溶け合うラペルラのブラウンのパンツ。健康的な彼女のお尻をフルカバーする深めなパンツは当時らしい。方や、ジョージ・クルーニーは、何と清潔感満点の白のトランクス。濃い系男子の勝負が白布。トランクスですよー。一歩間違えればスーツに白いスポーツソックスみたい野暮の絶妙がニクイ!高度なテク!それが光沢からして最高番手の綿。そんなトランクスどこ製なの〜と、当時調べた調べた。無地の白って皆無なんです。しかもプレーンなデザイン。パンチ(伊)、バグッタ(伊)、ルイジボレリー(伊)、ローレンティーニ(伊)でもなさそう、よもやブルックス?そんな分けないよねー。ゴム幅からして。あ、カルバン?いずれも白無地は製造してませ〜ん、ってな具合。この男女のパンツの組み合わせはキャラと役柄を象徴していて完璧。窓の結露っぽい感を外の牡丹雪がゆるり舞うぼやけで部屋のぬくさにして見せる。そんな夜景が外と内の寒暖表現に利いている。雪の夜の静寂感をBGMに仕立てて。もうホテル使いのお上手な事!お洒落っす。誰彼なく真似が出来ないこのシーンのためのスタイリングが上級すぎる。な感じで、映画の中のパンツだけで、あのシーンこのシーンと1冊の本が書けそうなぐらい沸き上がっちゃうなぁー。ちなみにその後、僕はナポリ(伊)製のシルクのような光沢の綿130番手の白いトランクス、ダースで揃えちゃいました。いつか、このシチュエーションのために。今時、プール上がりのシャワー後に日焼けで火照る爽やかな褐色に映えます。西日を浴びて透けながらの品のいいルーズな白布は。あぁー そんな出番はいつ来るの〜。。。
特記。映画を観て即買いした物たちのほんのさわり。
1980 /25才
ペントハウスのマンションを映画のようにワンルームに改装&アルマーニ(家と服)
1988 /28才
プジョー505 V6(車)詳しくは「助手席の悦楽」を。
1989 /31才
1998 /43才
ナポリ(伊)製 綿130番手白いトランクス1ダース(パンツ)
etc.などなど書ききれないから、それこそ本にでもしなきゃッ。
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